卵巣嚢腫手術後に出血する時とは?
ここでは、「卵巣嚢腫手術後に出血する時」についてお話します。
卵巣嚢腫は、女性に
起こりやすい疾患の1つです。
卵巣という臓器は、
最も腫瘍ができやすい臓器
と言われています。
出来た腫瘍は、大半が
良性のもので、その総称を
卵巣嚢腫と呼んでいます。
良性の腫瘍ではありますが、
腫瘍の状態や症状などによっ
て摘出手術が必要となることがあります。
しかし、無事手術が終わったのに、
生理ではない出血があると
不安になってしまいますよね。
そこで今回は、卵巣嚢腫の
手術後の出血について紹介します。
腹腔鏡手術後の出血
腹腔鏡手術は、お腹に小さな穴をあけて、
腹腔鏡という内視鏡で
お腹の中をのぞきながら行う手術です。
内視鏡で見ながら、
特殊な細長い器具を
使って手術をします。
開腹手術に比べて傷が小さく、
入院日数も短くなるので、
多くの患者にとって体の
負担が少ない非常に良い手術法です。
しかし、その視界の限界や
操作の困難さのため、
高度な技術が「必要となります。
あわせて重症合併症の頻度が、
回復手術よりの高くなることがあります。
予想される合併症や、偶発症は、
・大量出血、ショック
・他臓器損傷
・術後出血
・感染症
・創部離開
・血栓症
・腸閉塞
・皮下気腫
・腹壁瘢痕ヘルニア(脱腸)
などがあります。
中でも術後出血は、確実に
止血を確認してから手術を
終了するのですが、手術後に
再出血を起こすことがあります。
場合により、再手術で
回復手術が必要になることがあります。
腹腔鏡手術後の注意点
手術の結果によっては、
術後に出血や感染が
起こりやすいと予想されます。
その場合は、お腹の中の状態を
手術後に観察する目的で、
傷の1つに管(ドレーン)を
立てたまま手術を終了する事があります。
このような場合でも、
通常1〜2日後にドレーンを抜いて、
予定通り退院することができます。
またおへその傷はつきにくいので、
しばらくは浸出液が出ることもあります。
おへその形が多少変わることもあります。
術前に嚢腫が悪性かどうかを
確実に診断することは困難なので、
摘出した嚢腫を顕微鏡にて
詳しく調べ、悪性かどうか
最終的に診断されます。
茶色いおりもののような出血
また、茶色いおりもの
のような出血が、術後
続くこともあります。
これは、卵巣を摘出した
場合に多くみられます。
臓器を摘出した場合、
外側の皮膚とは違って
中の傷はなかなか乾きません。
そのため治りが遅く、
血が混ざって茶色くなった
ものが出ることがあるのです。
術後は、日によって
出血したりしなかったりします。
内側の傷が治れば、
自然に出血も治まっていきます。
このように、卵巣嚢腫の
手術後に出血する理由は様々にあるのです。
出血が気になるようであれば、
悩まず主治医に相談しましょうね。
もしかすると、手術での
治療が必要となるかもしれませんよ。
・・・というわけで、
貴女もこのカテゴリーの記事を読んで
卵巣嚢腫の「その他」関係について、
私と一緒に学習しましょうね!
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