卵巣嚢腫が悪性の確率とは?
ここでは、「卵巣嚢腫が悪性の確率」についてお話します。
卵巣嚢腫は、女性特有の病気で、
卵巣にできた良性の腫瘍の総称です。
しかし、良性といっても腫瘍です。
「もしかしたら悪性に変化するのでは?」
という不安が大きいのではないでしょうか。
「卵巣がん」になってしまったらと考えると、
きがきではありませんよね。
そこで今回は、卵巣嚢腫が
悪性になる確率を紹介します。
卵巣の腫瘍
卵巣は、最も腫瘍ができやすい
臓器と言われています。
卵巣にできる腫瘍には、
良性のものや悪性のものを
含めて様々な種類の腫瘍が発生します。
そのうち良性のものがやく90%を占め、
悪性である「卵巣がん」は
全体の約10%です。
良性の卵巣嚢腫が悪性化する
確率は、非常に少ないです。
一方で、卵巣がんになった人の多くは、
良性の卵巣嚢腫の上皮が悪性化したものが多いです。
卵巣嚢腫から卵巣がんになる場合
近年、子宮内膜症によって生じる
本来良性のチョコレート嚢胞から、
長い期間を経過した卵巣がんに
なってしまう事が増えています。
しかも予後の悪いタイプの
明細胞がんが出来やすいです。
そのため、長期にわたって
子宮内膜症を患っている場合は、
注意して経過観察をしていく必要があるのです。
明細胞がんの焼く70%は、
子宮内膜症が併存している
という報告もあります。
卵巣がんの約85〜90%は、
卵巣上皮から発生する上皮性卵巣がんで、
40〜60歳代に多く見られます。
一方、胚細胞腫瘍と呼ばれるタイプは
若年層に多く、発生頻度は非常に少ないです。
卵巣がんの症状
卵巣がんの発生原因は、分かっていません。
しかし、妊娠の経験が無い人や、
出産回数が少ない人に多くみられます。
近年、少子化傾向とともに
著しく増加している、女性特有のがんです。
初期症状は、ほとんど無症状で
気づいた時にはかなり
進行している場合が多いです。
早期発見が遅れる理由としては、
1:急激に進行する。
2:子宮がんのような早期診断法がない。
3:自覚症状がほとんどない。
などが挙げられます。
最近まで何事もなかった人が、
がん性腹膜炎を起こして腹水がたまり、
急激にお腹が大きくなって
がんが発見される、なんて事もあるのです。
すでにリンパ節や肺に
転移していることも少なくない、
おそろしい病気です。
このように、良性である卵巣嚢腫からでも
悪性の卵巣がんに
変化してしまうことがあるのです。
確率的にはそれほど高くありませんが、
卵巣がんの中では多くが
卵巣嚢腫からのもののようです。
特にチョコレート嚢胞には注意が必要です。
きちんと定期検査を行い、
早期発見できるようにして行きたいものです。