卵巣嚢腫手術後に出血の原因と対処法とは?
ここでは、「卵巣嚢腫手術後に出血の原因と対処法」
についてお話します。
卵巣嚢腫と診断されると、
大きさが7cm〜8cmを
こえるものは手術で
取り除くのが一般的です。
これは、手術をしてみないと
完全に良性か悪性かの
判断がつかないことや、
まれに悪性腫瘍が
発生する可能性があるからです。
また、卵巣嚢腫のために大きくなった
卵巣は、なんらかのきっかけで、
卵巣が根元からねじれてしまう
茎捻転を起こすことがあります。
茎捻転が起こると、
激しい下腹部痛や吐き気、
ときにはショック状態を
引き起こすことがあります。
茎捻転を起こした場合には、
緊急手術を行います。
茎捻転を起こさないためにも、
卵巣嚢腫は、腫瘍の大きさによって
手術を検討する必要があります。
しかし、無事手術が終わっても
生理でもないのに出血が
起こることがあります。
出血が続くと不安になってしまいますね。
今回は、卵巣嚢腫の手術後の
出血の原因と対処法についてご紹介します。
卵巣嚢腫の手術
卵巣嚢腫は、卵巣の腫瘍に
たまる中身によって分けられます。
・漿液性嚢腫(しょうえきせいのうしゅ)
卵巣から分泌される水のような
液体がたまってできた腫瘍です。
・粘液性嚢腫(ねんえきせいのうしゅ)
ゼラチン状のネバネバした
液体がたまった腫瘍です。
・皮様嚢腫(ひようのうしゅ)
腫瘍の中には、ドロドロの油の成分や
歯、髪の毛、骨などが含まれています。
・チョコレート嚢腫
子宮内膜が卵巣内に発症したもので、
月経の度に出血した血液が
卵巣内にたまり腫瘍になります。
卵巣嚢腫の手術方法は、腫瘍の種類や大きさ、
本人の年齢、妊娠・出産を希望しているか
などにより決めていきます。
悪性の疑いが全くなく、
他に癒着がなければ一般的に
腫瘍だけを取り除く手術になります。
卵巣嚢腫の手術の方法や
手術後の経過は、
を参考にしてみてください。
卵巣嚢腫の手術後に出血の原因
卵巣嚢腫の手術後、出血が
1週間〜2週間ほど続きます。
場合によっては、
1ヶ月続くこともあります。
手術後に出血する原因として、
ホルモンバランスが不安定に
なっている可能性や
手術での出血が考えられます。
・手術後のホルモンバランス
卵巣嚢腫の手術後は、体内の
ホルモンバランスが不安定になります。
ホルモンバランスが不安定になると、
体ののぼせやほてりを感じたり、
頭痛や腰痛などさまざまな
症状があらわれます。
また、生理以外で出血する
「不正出血」
を起こします。
しばらくするとホルモンの
分泌が正常に戻り、症状が和らぎます。
出血が多いようだと、
貧血になる可能性が高くなります。
貧血にならないように、
鉄分やたんぱく質を多く含む食べ物を
積極的にとるようにしましょう。
・手術での出血
茶色いおりもののような
出血が続くことがあります。
これは、卵巣を取り除いた
場合に多くみられます。
臓器を取り除いた場合、
外側の皮膚とは違って中の傷は
なかなか乾きません。
そのため、治りが遅く、
血が混ざって茶色くなったものが
出ることがあります。
内側の傷が治れば、
自然に出血も治まります。
卵巣嚢腫の手術後に出血の対処法
このように、手術後の出血には、
さまざまな原因が考えられます。
出血が気になるようであれば、
医師に相談するようにしましょう。
万が一、合併症が起こった場合には
再手術が必要になります。
手術後気になる症状がある場合には
自己判断せず、早めに
医師に伝えるようにしましょう。