卵巣嚢腫で再発の期間とは?
ここでは、「卵巣嚢腫で再発の期間」についてお話します。
卵巣嚢腫は、卵巣にできる腫瘍のことで、
良性であることがほとんどです。
そのため卵巣嚢腫があったとしても、
初期段階や嚢腫の
大きさが小さいうちは、
定期的な検診などで
経過観察することが多いです。
しかし、大きくなると
いくら良性であっても手術をして
腫瘍を摘出する必要があります。
摘出手術を受け場合、
もう再発はしないものか?
と不安に感じるのではないでしょうか。
そこで今回は、卵巣嚢腫の再発と、
その期間について紹介します。
卵巣嚢腫の再発
卵巣嚢腫の再発の可能性は、
卵巣が残っている限りあります。
もちろん、卵巣自体を
摘出してしまった場合は、
再発することはありません。
しかしこれは、両方の卵巣を
摘出した場合のみに言えること。
女性は一度に両方の卵巣を
摘出してしまうと、女性ホルモンの
分泌が急激に少なくなって
バランスを崩し、身体への
負担が大きくなってしまいます。
そのため、通常は両方の卵巣を
一度に摘出することはまずありません。
再発の確率
再発の割合としては、卵巣嚢腫の
種類によって多少違ってきます。
漿液性嚢腫や粘液性嚢腫などは、
卵巣嚢腫だけを摘出した場合
再発率は10%前後です。
チョコレート嚢胞の場合は、
再発率が30%近くとなります。
なぜなら、チョコレート嚢腫は
子宮内膜症に起因している
卵巣嚢腫であるからです。
子宮内膜症が完治しない限り、
チョコレート嚢胞も完治することが
難しいとされています。
実際にチョコレート嚢胞を
患った方の多くは、いくら手術をして
嚢腫を摘出しても、子宮内膜症自体が
治っていないことがほとんど。
そのため、子宮内膜症が悪化すれば
卵巣嚢腫も再発してしまうという
悪循環が多いのです。
再発までの期間
卵巣嚢腫の術後、どの位で
再発するのかは個人差があります。
しかし、「卵巣嚢腫 再発 防止」
でもお話したように、一般的には
術後4〜5年で再発することが多いです。
中には、術後2ヶ月足らずで
再発してしまったケースもあります。
特に子宮内膜症に起因する
チョコレート嚢胞は、短期間で
再発してしまうことは良くあります。
また、卵巣嚢腫は再発した時に
悪性化して発見されることも、
少なくありません。
例え手術をして卵巣嚢腫を
完全に取り除いたとしても、
定期的な検査や治療が必要となるのです。
チョコレート嚢胞の場合は、
術後に再発を防止するために
ピルを服用したり、女性ホルモンの
分泌を調整したりすることがあります。
これは、子宮内膜症に焦点を
当てた治療を行うということです。
ただし、術後に妊娠を希望している場合には、
ピルを服用できないなど
患者一人ひとりの希望によって
治療に制限が出てきます。
このような場合には、ピルを服用する
以外の方法で子宮内膜症の
治療に取り組む必要があります。
医師と十分相談をしながら、
治療方針を決めていくことが
大切となるのです。
このように、卵巣嚢腫の再発期間は、
嚢腫の種類によって様々なのです。
特に子宮内膜症に起因する
チョコレート嚢胞は、
再発しやすく期間も短いです。
きちんと定期的に検診を受けて、
早期発見できるようにしましょうね!