卵巣嚢腫の症状で頭痛の時とは?
ここでは、「卵巣嚢腫の症状で頭痛の時」
についてお話します。
卵巣に嚢腫ができて、
中に様々なものが溜まってしまう病気を
卵巣嚢腫と呼びます。
卵巣嚢腫は卵巣にできる
良性腫瘍に分類され、
大きくなると様々な症状が起こります。
今回は卵巣嚢腫と頭痛の症状の
関連についてご紹介します。
卵巣嚢腫の症状で起こる頭痛とは
卵巣には卵子の生成の他に、
女性ホルモンを分泌する作用があります。
女性ホルモンとはエストロゲンと
プロゲステロンの2種類で
卵巣で主に生成されます。
エストロゲンとプロゲステロンは
妊娠や出産に大きく関連しており、
女性にとっては非常に重要なホルモンです。
卵巣嚢腫になると卵巣の機能が
低下するためにこれらの
女性ホルモンの分泌量が低下します。
ホルモンの分泌量の低下によって
体の様々な部分に不調をきたします。
この不調のうちの一つが頭痛です。
更年期になると卵巣での
女性ホルモンの分泌量が減少して
ホルモンバランスが崩れ、
様々な不調をきたします。
卵巣嚢腫がある場合にも
それと似たようなメカニズムで
体の不調が起こります。
頭痛に関連しているのは
エストロゲンです。
実は、卵巣や子宮に婦人科系
疾患を持つ人の中には
頭痛に悩んでいる方がとても多いのです。
エストロゲンの分泌量の低下に伴い、
セロトニンという脳内物質が減少します。
セロトニンには脳血管を
収縮させる作用がありますが、
セロトニンが減少すると
脳の血管が急激に拡張してしまうために
大量の血液が脳血管に流れ込みます。
こうなることで頭痛が起きてしまうのです。
卵巣嚢腫の症状の頭痛の特徴
卵巣嚢腫に伴うエストロゲンの
低下が原因で起きる頭痛には
2種類あり、それぞれ特徴があります。
・片頭痛
エストロゲン低下に伴う
セロトニン減少が引き起こす頭痛は
血管壁が柔らかくなって血管が
拡張することで膨張し、
血液量が増加します。
大量の血液が流れているのに、
それを支える血管壁の硬さがないと
ズキンズキンと脈を打ち、
その拍動が血管の近くの神経に
触れることで痛みが生じます。
片頭痛は光をまぶしく感じたり、
嘔気や嘔吐を伴うことがあります。
血管壁は冷やすと収縮するため、
頭を冷やすと頭痛が軽減しやすいです。
・緊張性頭痛
緊張性頭痛も、セロトニンが減少して
血管壁が柔らかくなるところまでは
片頭痛と同じです。
しかし、緊張性頭痛の場合には
血管壁が柔らかくなったことで
大量の血液が流れ込むことを察知して、
血管が急激に収縮することで
起きる頭痛です。
血管を収縮させることで脳内に
栄養素を届けようとして
血管の内側の壁と血液との間での
摩擦が高まり、活性酸素が発生することで
その血管の周囲に頭痛が発生します。
この場合には収縮した血管を
拡張することで痛みが治まるので
頭を温めると軽減します。
このように、卵巣嚢腫と頭痛の症状は、
深い関連性があるのだと言えます。
卵巣嚢腫で起こる症状は下腹部痛や
腹部膨満だけではありません。
卵巣は女性ホルモンの生成を担い、
女性にとって女性ホルモンは
体調を整える非常に大切なものです。
卵巣嚢腫によって卵巣の機能が低下すると、
体調不良がおこり
日常生活に様々な不調が現れます。
この症状は卵巣嚢腫とは
関係ないのではないか、
と自己判断せずになんでも
医師にきちんと伝えるようにしましょう。